不適切な党員登録を認めた自民党の田畑裕明衆議院議員が今夜7時半から富山市内で会見を開きます。18日の会見では自らの関与を否定し、「調査中」を理由に具体的な回答を避けた田畑議員ですが、何を語るのでしょうか。
田畑議員をめぐっては先月2日に支援者と交わした音声データから、支援者が務める企業の従業員名簿をもとに無断で党員登録をしたほか、架空の名義で党員の水増しを行い、その党費の支払いに企業献金を充てた疑いが浮上。
企業献金は田畑議員が代表を務める政治団体に収入として記載されていましたが、支出に党費の記載はなく、専門家は政治資金規制法違反に当たると指摘しています。
また音声データでは「亡くなったおじが党費を支払っていたことにする」という趣旨の発言も記録されていて、自身の関与の隠ぺいを図った疑いもあります。
今月18日の会見で田畑議員は、事務所が管理する党員727人のうち100人前後が不適切な党員登録だったと認めた一方、自身の関与は否定。記者からの質問には「調査中」を理由に具体的な回答を避け続けました。
自民党県連の橘会長が田畑議員に対し、臨時国会前までに説明責任を果たすよう求めていましたが、調査に時間がかかるとのことで会見の日どりがきょう29日にずれた形です。
田畑議員の記者会見…3つのポイント
(1)自民党員の無断・架空登録1つ目が党員の無断登録と架空登録です。田畑議員には従業員名簿をもとに本人に無断で党員登録を行い、架空の家族名義でも党員を登録した疑いがあります。いつからどんな手法で党員登録を行っていたのでしょうか。
(2)「企業献金を党費に」記載なし2つ目は企業献金を従業員の党費に充てていた疑惑です。音声データで田畑議員は「献金を党費に充てた」と説明していますが、収支報告書に党費の記載はありませんでした。
(3)音声データと説明の整合性3つ目はこうした音声データと会見での説明に矛盾がないかです。音声データでは支援者に対し「自分の分の党費は払っていたことにしてほしい」と口裏合わせをもちかける発言もありました。不適切な党員登録について自身の関与を裏付ける発言とも言えます。
田畑議員は有権者や党本部の納得を得る説明ができるのか、今夜の記者会見に注目が集まります。
