「政治とカネ」を巡り新たな疑惑が浮上した自民党の田畑裕明衆議院議員に対していわゆる“身内”からも説明責任を求める声が相次いでいます。田畑議員を支援する企業後援会の会長は「ファンのように応援していたががっかりしている」と落胆し、自民党党幹部も説明を求めています。
自民党の田畑裕明衆院議員をめぐる不適切な党員登録問題について、自民党の鈴木俊一総務会長は22日「本人の説明をしっかり求めたい」と述べました。

自民党 鈴木総務 会長
「政治家は疑念をかけられたら、説明責任を果たさなければいけない、これは当たり前のことだと思う。ご本人にはですねしっかりとした説明をですね、していくしていただく必要がある」

田畑議員を巡っては支援者が勤める企業の従業員名簿をもとに本人に無断で党員登録していた疑惑などが浮上。

11月18日の会見で約100人の不適切な党員登録があったことを認めましたが、自らの関与については否定。疑惑については調査中であることを理由に具体的な回答を避けました。
鈴木総務会長は自民党の党員の獲得については「なりたいという方の意思に基づくことが当たり前」とした上で、無断で党員登録をおこなったという報道が真実ならば「不適切なことだ」と指摘しました。
後援会からも落胆の声
また、支援者からも――

響裕会 高田順一 会長
「正直、次々と出てくるねというのが…。ファンのような感じで応援していたのが、それこそちょっと今がっかりしている」
田畑議員を支援する企業後援会「響裕会」の高田順一会長は、会見の直前に田畑議員から「事実関係を調べているのでまた報告します」と電話で連絡があったといいます。
響裕会 高田順一 会長
「(会見の内容は)説明にはなっていないなという風には思いますけど。不適切な登録があったということは認めているということなので、そういったことも含めて全体像をしっかりと把握して報告してもらいたい」
田畑議員を応援したい気持ちに変わりはないとした上で、今回の疑惑について田畑議員からの具体的な説明を待ち、「響裕会」としての今後の対応を決めたいとしています。
響裕会 高田順一 会長
「(田畑議員が)しっかり説明をしなければ信用されないですし、信用がなれければ、こういう会の維持も難しいですし。どうも言葉が、まだ本心からでていないような気がするんです。議員としても本当に正念場に来ていると思うので、しっかりと、本心、心からの言葉で説明し有権者に伝えてほしいと思います」