衆院選で5選を果たした自民党の田畑裕明議員に政治とカネを巡る新たな疑惑が発覚しました。チューリップテレビは田畑裕明議員が支援者と交わしたとされる電話の音声データを入手。音声では田畑議員が党員登録した人の「党費」に企業献金を充てていたとしていますが、収支報告書にその記載はなく、専門家は政治資金規正法違反の疑いを指摘しています。

“政治とカネ”逆風のなかで議席を死守したばかり

10月27日投開票された衆院選で政治とカネの問題が相次ぎながらも富山1区で自民党の議席を死守した田畑裕明議員。

田畑裕明議員(10月27日)
「新たな未来をつくるために粉骨砕身、原点に返ってきちっと働いていくことをお誓いを申し上げます」

その田畑議員に新たな疑惑が発覚しました。

チューリップテレビは、田畑議員の支援者が10月2日に田畑議員と電話で交わしたとされる音声データを入手しました。

そのやりとりでは――

田畑裕明議員
「俺、記録を見るとね。平成29年からどーっとその御社の名前の社員の方であのー、党員登録してるのね、実は」

音声では支援者が勤める企業の従業員名簿をもとに、田畑議員が本人に無断で自民党員に登録。田畑議員の支援企業でつくる後援会「響裕会」が企業から集めた「献金」を党費の支払いに充てていたとしています。

支援者によりますと、献金は「響裕会」名義の年会費として募っていますが、振り込み先は、田畑議員が代表を務める政治団体・自民党富山県第一選挙区支部となっていて、この支援者の企業は2016年以降、会費を毎年納めてきたということです。