
今月(11月)13日、アメリカ軍岩国基地付近で採取した水から基準値のおよそ3.5倍にあたる有機フッ素化合物が検出されたことが市民団体の調査でわかりました。
有機フッ素化合物、PFASは人体や環境への有害性が指摘され、世界的な環境問題となっています。かつてアメリカ軍の基地では泡消火剤やエンジン洗浄に使用されていました。

調査は瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワークが行ったもので先月31日、アメリカ軍岩国基地北側の排水口付近で基地の中から出てくる水を採取しました。
海水や不純物が混ざらないよう、同じ場所でバケツを3回洗って水を採り、東京都にある分析機関でPFASに該当する7種類の物質を検査しました。

その結果、環境省が監視項目としているPFOAとPFOSを合わせた値が1リットル中、175.6ナノグラムでした。
これは国が決めた暫定目標値50ナノグラムの3.5倍の数値です。

瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク久米慶典・事務局長
「採水の状況から見て汚染源というのは岩国基地内にある可能性がですね非常に高いというふうに考えています」
市民団体では「市や県、国による本格的な調査が必要」としていて、この結果を示して市に申し入れることにしています。