9月19日にイギリスで営まれる女王の国葬の詳細が明らかになり、その準備が進められています。弔問の行列にはサッカー元イングランド代表のベッカムさんの姿もありました。

エリザベス女王が国家元首を兼ねていた国は世界に14か国ありますが、今回の死去を受けて、その関係を見直そうという動きもあるそうです。

■女王の素晴らしい人生を祝う何かを経験したい



24時間態勢で行われたエリザベス女王の弔問。順番待ちの列にはサッカー元イングランド代表のベッカムさんの姿もありました。

サッカー元イングランド代表ベッカムさん
「私たち全員ここに一緒にいたいんです。女王の素晴らしい人生を祝う何かを経験したいのです」

列が長くなりすぎたため、受け付けが一時中断される場面もありました。

警備が強化されているロンドン中心部ですが現地9月16日早朝、繁華街をパトロール中の警察官2人が20代と見られる男に職務質問をしたところ、刃物で刺され負傷しました。男は逮捕されましたがテロではないと見られています。

9月19日の国葬はウェストミンスター寺院で現地午前11時から約1時間営まれます。最後の国歌斉唱の前には2分間の黙祷が全土で捧げられる予定です。

その後、女王のひつぎはロンドンの中心部を進み、バッキンガム宮殿の前を通過し、霊柩車に移され、ウィンザー城の礼拝堂に埋葬されます。


沿道にある二つの銅像。一つはエリザベス女王のお母さん、もう一つはお父さんであるジョージ6世の銅像です。エリザベス女王のひつぎは、お父さんとお母さんに見守られてバッキンガム宮殿への道を進むことになります。

■イギリスとの関係見直しの動きも…豪の紙幣は誰の顔に?


一方、女王の死去をきっかけにある動きが表面化しています。

ジャマイカ出身の市民
「君主制は価値がなくうんざりしています」

イギリスはカナダやオーストラリア、ジャマイカなど世界14か国と「イギリス連邦王国」を形成。イギリスの国王がそれぞれの国の国家元首となっています。

一部の国でイギリスとの関係を見直す動きが見られるのです。カリブ海の島国、アンティグア・バーブーダではーー

アンティグア・バーブーダ ブラウン首相
「これは敵対行為ではなく、真の主権国家になるための最終段階だ」

エリザベス女王の死後、ブラウン首相が3年以内に「立憲君主制」を廃止し、王が存在しない「共和制」に移行するかどうかを問う国民投票を実施する意向を表明しました。


一方、オーストラリアでは、5ドル紙幣の肖像画が自動的に、チャールズ国王に置き換わることはないと発表しました。

ーーチャールズ国王の紙幣ができたら?

オーストラリアの男性
「(チャールズ国王の紙幣)はひどい。みんな女王が好きだから」

オーストラリアの女性
「エリザベス女王のままが良いです」

次の5ドル紙幣にはオーストラリアの著名人の採用も検討されると言うことです。
 
チャールズ国王は求心力を維持できるのでしょうか。