シリーズSDGs「地球を笑顔にするウィーク」です。街からだんだん姿を消しつつある書店。「本」が身近ではなくなる中、書店の文化を残そうとする動きが広がっています。
沖縄県名護市にたたずむこちらの書店。少し変わった特徴があります。
ここではお金で本は買いません。帯に自分の思い出をつづって、写真を登録。店頭に並ぶほかの思い出を読んで自分が持ち込んだ本と交換します。
この日、思い出とともにやってきたのは映画化もされたこちらの小説。
「辞書を作るお話なんですけど、昔、お母さんにわからない言葉を聞いたら、すぐ辞書引きなさいって言われてたなって」
離れて暮らすお母さんからの言葉がよみがえります。
「お母さんの辞書を思い出しますね、手のひらサイズの」
迷った末にこちらの小説と交換することに。思い出の本を送り出します。
「いってらっしゃい」
代表の森石さん。深刻な「本離れ」への危機感からこの店をオープンしました。
今、ひと月に1冊も読まない人はおよそ6割。書店の減少は止まらず、20年で半減し、1日あたり1店のペースで閉店しています。全国およそ3割の自治体に書店がありません。
思い出書店 森石豊 代表
「本に触れる場所を街のいたるところに点在させていけるんじゃないかと」
本をもう一度、身近な存在にしたい。「書店の文化」を残す新しい形はほかにも。
ほんまる神保町(東京・千代田区)は「シェア型書店」です。だれでも店に並ぶ棚のオーナーとなり、自分が選んだ本を売ることが出来ます。
「面白いですね、その人の個性があって」
本を身近にする取り組みは全国に広がります。
人それぞれの思いを交換する思い出書店はこの日、隣町の本部町に出店。こちらの方は帯に高校時代の思い出をつづっていました。
「大学に行くことは決まっていたんだけど、その先がなんとなく不安みたいな感じだった。やりたいことなんだろう、みたいな」
本には書き込みもぎっしり。大切な思い出が詰まっています。
「感触、本の感触ってデジタルにないから。触れるじゃん、においもあるし」
思い出を通じて「本と出会える場所」を作る試み。
思い出書店 森石豊 代表
「(AIの)レコメンドとか、そういうのだけだと、カバーしきれない偶然性とか意外な出会い。リアルな書店というのは大事なんじゃないかなと思います」
書店が減る中で本に触れる。その挑戦は続きます。
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