■ロシアと中国の思惑は? 今後のウクライナの戦況は?

国山ハセンキャスター:
ロシア情勢に詳しい慶應義塾大学の廣瀬陽子教授にお話を伺います。
どうぞよろしくお願いします。

慶應義塾大学 廣瀬陽子教授:
よろしくお願い致します。

山本恵里伽キャスター:
ロシアのプーチン大統領は「ウクライナ危機における中国のバランスが取れた姿勢を高く評価する」としました。一方で、中国の習近平国家主席我々は「ロシアとともに変動する世界を発展へと導く主導的な役割を果たす用意がある」としています。

慶應義塾大学 廣瀬陽子教授:
プーチン大統領が積極的支配に反対するというようなことを主張していますし、そして習近平氏からはロシアと共にという発言が出ています。つまりこの会談の中心は反アメリカということでの中露の結束にあると思います。反アメリカではいろいろな問題があっても、両国が必ず一つになれることを改めて強調したと思います。

ーーウクライナ侵攻についてプーチン大統領が習近平国家主席に軍事支援を求めた可能性はありますか。

慶應義塾大学 廣瀬陽子教授:
可能性としては若干はあると思うんですけれども、強くはないと思うんですね。というのは、やはりプーチン大統領も、中国が、この問題でロシアと共闘していると世界から思われたくないことを理解しています。軍事支援ができない、しづらいということも理解していますので、そこを外した経済協力などを求めていった可能性が高いのではないかと思います。

ーーそんな中で戦局に変化がありました。ウクライナ軍が重要拠点の奪還に成功しましたが、その要因をどのように分析されますか。

慶應義塾大学 廣瀬陽子教授:
ウクライナの奇襲作戦がうまくいったということだと思うんですね。8月にウクライナはロシアが南部を抑えるために重要視しているクリミアを攻撃することも含めて、南部の攻撃に注力をしていたわけです。ですのでロシアは南部に注目をしていたわけですけれどもそこで突然、北東部に奇襲をかけるとそれが非常に上手くいったわけですね。さらにロシアに対してウクライナが使っている西側の新しい武器が効いていることもありますし、ロシア軍の士気がどんどん低下している一方でウクライナ軍の士気と団結が強まっていることも大きいと思います。

ーーここはウクライナの戦略が成功したとも見られるわけですけども、奪還は今後も続いていくのか、それともロシアの攻撃が激しくなるのか。

慶應義塾大学 廣瀬陽子教授:
10月になると雨季に入ります。そうしますと路面が、ぬかるみになってしまう時期になりますので、戦車などが通りにくくなるんですね。そうしますと大規模な軍事活動ができなくなる可能性というのがありますので、その間にロシアが立て直してくる可能性もありますし、またウクライナがこのまま進んでいくという可能性もありまして、5分5分かと思うんですけれども、戦闘は長引く可能性は高いと思います。