現職の県議会議員が妻を殺害した罪に問われている裁判員裁判の初公判で16日、検察と弁護側がそれぞれ冒頭陳述を行いました。
検察側は丸山被告が、犯行に至った経緯や当時の状況などを主張しましたが、無罪を主張する弁護側と真っ向から対立しました。
■検察側の主張
犯行に至った経緯・動機=「借金」と「不倫」
「被告は借金4000万円を妻の実家にしていたが、返済をしていなかった」
「被告が不倫相手との結婚を前提として付き合うために、妻を殺すしかないと考えた」
検察は、事件の背景には酒造の経営が不振に陥り、妻の実家から借金があったと指摘しました。
また、不倫関係にあった女性との交際を続けたいとしていたものの、妻と離婚すれば、高額な借金返済に迫られることから殺害に至ったと主張しました。
一方、弁護側は事件当時、会社の経営は持ち直していて、親族から借金の返済に迫られる事情はなかった。
妻と離婚をするつもりはなく、関係は悪くなかったなどとして、丸山被告に妻を殺害する動機はないと主張しました。
■検察側の主張
事件当日の状況~アリバイ工作~
検察が次に主張したのはアリバイ工作でした。
当時は、県議会の開会中、
翌日に一般質問を控えていた丸山被告は長野市内の議員会館に宿泊予定でした。
丸山被告は、夕食後に2次会で同僚の議員と酒を飲んでいましたが、「一般質問の原稿を作る」と伝え、部屋に戻ったとしています。
その後、ノートパソコンにUSBメモリを挿入したものの、原稿のデータを開かず1文字も入力していませんでした。
この時間がパソコンの解析から午後9時41分から43分とわかっていると言います。
その後、被告は午後11時20分に議員会館を出発し、日付が変わって29日午前1時から2時ごろに自宅で妻を殺害し、午前5時ごろ議員会館に戻ってきたと主張。
そして、午前5時19分、USBを差したあと、初めて文書を打つソフトを起動させた記録があり、当初、被告が一般質問を作成してから寝たという説明と矛盾し、部屋にいたことを装うアリバイ工作だったと主張しました。
一方、弁護側は、酒に弱い丸山被告が飲酒後に長距離を正常に運転することは難しく、ほかの議員もいる中で誰にも見られず議員会館を出入りすることは困難。
また、犯人であることを示す直接的な証拠はなく、リスクの高い犯行を計画すること自体ありえないとしました。
■事件現場の状況
検察側は事務所に残されていた足跡に注目し、靴底のデザインが被告の履いていたテニスシューズと一致したと主張したのに対して、弁護側は、被告が所持していたテニスシューズは10年以上も前のもので、同じとはいえないとしました。
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