熊本市役所本庁舎等の建て替えを巡り、市はきょう(9月2日)、建て替えが決まった場合、2028年度以降に新庁舎の工事に着手する見通しであることを示しました。
熊本市役所の建て替えを巡っては、市はこれまでに「本庁舎」を『NTT桜町ビル跡地』に、「中央区役所」を『花畑町別館跡地』に建て替える方針を示しています。

また、全体の概算事業費は616億円を超える見通しで、市はそのうち約136億円について「合併推進債」を活用したい考えです。
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【NTT×花畑町別館跡地】(熊本市の試算)
概算事業費:約616億円+α
(主な支出)
NTT桜町跡地土地取得費:約70億円
現庁舎解体費:約90億円
新庁舎建設費:約353億円
設計費や駐車場整備費など:約100億円
(主な収入)
合併推進債など:約226億円
現庁舎跡地売却費:約133億円
↓
実質的な市の負担額:約255億円
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しかし、合併推進債の活用には今年度(2024年年度)中に業者と実施設計の契約を結ぶ必要があり、市はあす(3日)開会する定例市議会に関連予算案を提出することにしています。
※発注業者の選定費約240万円
※設計関係業務委託費約18億8400万円(債務負担)
このような中、市はきょうの市議会特別委員会で、2028年度以降に新庁舎の工事に着手する見通しとなることを新たに示しました。具体的には今年度末から2026年度にかけて現庁舎の解体方法の検討を行うほか、2026年度から2027年度にかけて新庁舎の基本設計書と実施設計書を作成します。
庁舎建設課 大津仁哉課長「順調にいけば令和9年(2027年)度までに設計が終わったとして、その後、3年から4年かけて工事をする」
市によりますと着工から3~4年程度で完成し、その後、現庁舎からの移転作業を行うということです。
また、これまでの特別委員会では、現庁舎の解体費として市が示した約90億円について、一部の市議から「高すぎる」と指摘が出ていましたが、市は建物本体の解体に加え、アスベストの撤去や地下に埋められる構造物の全撤去などを理由に、改めて「解体費90億円は妥当」とする見解を示しました。
市役所の建て替えについては、あす開会する定例市議会で議論が行われ、関連予算案が可決すれば建て替えが正式に決まります。