特殊詐欺の被害が相次いでいます。
今年1月から4月にかけて、宮城県涌谷町の70代の男性が、警察官などを装った男らから現金2651万円をだまし取られました。
宮城県内の今年の被害額は、7月末時点で7億円近くにのぼっています。

被害にあったのは、涌谷町に住む建設業の70代の男性です。
警察によりますと今年1月、男性のもとに警視庁の警察官や検事などを装った男から「特殊詐欺の捜査をしている」「あなたの銀行口座が詐欺に使われている」などとうその電話がありました。
男性は「口座を凍結せずに調査するにはお金の流れを見る必要がある。新しい口座を開設してお金を移す必要がある」などという男の話を信用し、男の指示のもと、ネットバンクに新たに口座を開設。
その際、個人情報や暗証番号などを相手に知られてしまったとみられています。
男性は今年2月から4月にかけて、現金あわせて2651万円を入金しましたが、その後、相手と連絡が取れなくなり口座から現金が引き出されていました。
男性は騙された理由について、「親族を装う詐欺は知っていたが警察官を装う詐欺は知らなかった」と話しているということです。
県警は、警視庁など他の都道府県の警察官を名乗るものから連絡がきた場合は、最寄りの警察署に相談してほしいと注意を呼びかけています。
県内での特殊詐欺の被害は、7月末の時点で6億9008万円にのぼり、去年の同じ時期より3億9925万円増えています。