気象庁の最新情報(29日・午前11時27分)

強い台風第10号は、きょうは九州北部地方を北上し、その後、進路を東よりに変えて、明後日にかけて西日本を東へ進む見込みです。暴風、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、高潮に厳重に警戒し、高波に警戒してください。また、西日本と東日本では、あすにかけて線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性があります。

台風10号はきょう10時には天草市付近にあって、1時間におよそ15キロの速さで北へ進んでいます。中心の気圧は965ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は55メートルで中心から半径110キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっています。あすは九州北部地方を北上し、その後、進路を東よりに変えて、明後日にかけて西日本を東へ進む見込みです。台風の動きが遅いため、西日本を中心に長い時間にわたって、猛烈な風や非常に強い風が吹いて大しけが続き、総雨量が多くなる見込みです。

九州では、台風本体の発達した雨雲により、雷を伴った非常に激しい雨が降っている所があり、きょう9時までの48時間雨量が700ミリを超える記録的な大雨となっている所があります。また、西日本と東日本太平洋側を中心に台風本体から離れた地域でも、台風周辺や太平洋高気圧の縁を回る暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、断続的に雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降っている所があり、きょう9時までの48時間雨量が300ミリを超える大雨となっている所があります。

【風・波・雨の予想】(29日・午前11時27分)

風の予想

西日本ではあすにかけて猛烈な風が吹く所があり、明後日は東日本でも非常に強い風が吹く所がある見込みです。

▼きょう予想される最大風速(最大瞬間風速)
  中国地方   18メートル(30メートル)
  四国地方   25メートル(35メートル)
  九州北部地方 35メートル(50メートル)
  九州南部   35メートル(50メートル)
  奄美地方   18メートル(30メートル)
▼あす予想される最大風速(最大瞬間風速)
  東海地方   17メートル(30メートル)
  近畿地方   25メートル(35メートル)
  中国地方   25メートル(35メートル)
  四国地方   30メートル(45メートル)
  九州北部地方 30メートル(45メートル)
  九州南部   25メートル(35メートル)
▼明後日予想される最大風速(最大瞬間風速)
  東海地方   20メートル(30メートル)
  近畿地方   25メートル(35メートル)
  中国地方   25メートル(35メートル)
  四国地方   23メートル(35メートル)
  九州北部地方 18メートル(30メートル)
  九州南部   18メートル(30メートル)

波の予想

西日本や東日本では31日にかけて、うねりを伴って大しけとなる所があるでしょう。

▼きょう予想される波の高さ
  近畿地方    5メートル うねりを伴う  
  四国地方    7メートル うねりを伴う
  九州北部地方  7メートル うねりを伴う 
  九州南部    8メートル うねりを伴う
  奄美地方    6メートル うねりを伴う
▼あす予想される波の高さ
  東海地方    6メートル うねりを伴う  
  近畿地方    6メートル うねりを伴う  
  四国地方    7メートル うねりを伴う
  九州北部地方  7メートル うねりを伴う 
  九州南部    6メートル うねりを伴う
  奄美地方    5メートル うねりを伴う
▼明後日予想される波の高さ
  東海地方    6メートル うねりを伴う  
  近畿地方    6メートル うねりを伴う  
  四国地方    6メートル うねりを伴う

雨の予想

西日本や東日本では、あすにかけて雷を伴った非常に激しい雨や猛烈な雨が降り、大雨となる所がある見込みです。台風の動きが遅いため、その後も大雨が続き、総雨量が多くなるでしょう。

▼きょう12時から、あす12時までに予想される24時間降水量は多い所で、
  関東甲信地方 250ミリ
  東海地方   300ミリ
  近畿地方   200ミリ
  中国地方   150ミリ
  四国地方   400ミリ
  九州北部地方 400ミリ
  九州南部   400ミリ
▼あす12時から明後日12時までに予想される24時間降水量は多い所で、
  関東甲信地方 200ミリ
  東海地方   300ミリ
  近畿地方   300ミリ
  中国地方   200ミリ
  四国地方   400ミリ
  九州北部地方 200ミリ
  九州南部   100ミリ
▼明後日12時から9月1日12時までに予想される24時間降水量は多い所で、
  関東甲信地方 150ミリ
  東海地方   400ミリ
  近畿地方   300ミリ
  中国地方   120ミリ
  四国地方   150ミリ

線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性のある地域と期間は、
▼九州南部・奄美地方
  宮崎県、鹿児島県(奄美地方を除く) あす午前中にかけて
▼九州北部地方
  山口県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県 あす午後にかけて
▼四国地方
  徳島県、愛媛県、高知県 あす夜にかけて
▼東海地方
  岐阜県、静岡県、愛知県、三重県 きょう夜からあす午前中にかけて