山形県川西町ではきょう、およそ1200年の歴史があるという「小松豊年獅子踊」が行われ、迫力の火の輪くぐりが披露されました。
そこには伝統をつなぐ地区の若者の姿がありました。
「小松豊年獅子踊」は川西町に伝わる郷土芸能で、県の無形民俗文化財に指定されています。

きょう、上小松地区の諏訪神社では、風流なお囃子の音色が響くなか、三体の獅子や小太鼓を打ち鳴らす早乙女などが五穀豊穣を願い、舞を披露しました。

こうした伝統の風景を後世に残していこうと、50年ほど前から地元の川西中学校では、クラブ活動として生徒たちに舞や太鼓の演奏などを伝えています。
高校生は(中学1年生から活動)「(中学校に)郷土芸能クラブがあって、その延長線上でいまも続けています。楽しいです、太鼓を叩いていると」


地域で守り伝える伝統の踊り。最大の見せ場は「火の輪くぐり」。

今回、火の輪くぐりを任されたのは20代の青年です。彼もまた、踊りを守りたいと見せ場に挑みます。
「狂い獅子」とも呼ばれるこの場面は母獅子が、さらわれた子を取り返そうと勇敢に炎へ立ち向かいます。
そして・・・。

ー火の輪くぐりー
金子仁哉さん(23)「2年ぶりに飛ぶことになって不安だったが、きれいに飛べてよかった。こういったところで踊ることは光栄なことですし、これからも途絶えずに続けていければいい」

地域の夏の風物詩「小松豊年獅子踊」。そこには、伝統の舞を自らも楽しみ、挑戦を続けていく若者の姿がありました。