南海トラフ地震臨時情報の「巨大地震注意」による防災対応の呼びかけが、15日、終了したことを受けて、宮崎県は災害対策本部会議を開きました。
会議では、引き続き、日頃の備えの啓発を図っていくことを確認しました。
県は、16日、災害対策本部会議を開き、今後の対応を協議。
引き続き、県民に対し、家具の固定や避難場所の確認など日頃の備えの啓発を図っていくことを確認しました。
(宮崎県 河野俊嗣知事)
「今後も大きな地震が発生する可能性がゼロになったわけではない。むしろ高まっているというような緊張感を持って、次への備えというものを関係機関と連携しながらさらに強化をしていただきたい」
また、京都大学防災研究所宮崎観測所の山下裕亮助教が、現在の状況について解説。
日向灘にはプレートが破壊されていない「割れ残り」があるとみられると説明しました。
(京都大学防災研究所宮崎観測所 山下裕亮助教)
「マグニチュード7クラスの地震が仮に発生した場合には、場合によってはマグニチュード7では終わらずに8クラスまで巨大化する可能性も最悪のシナリオとしては考えているというふうにお伝えしておきます」
一方、8日の地震で震度6弱を観測した日南市。
油津商店街にあるこちらの飲食店では、壁や天井に亀裂が入るなどの被害がでました。
(二代目湯浅豆腐店 湯浅俊一さん)
「地震があってからしばらくの間は夜が眠れない。あんな激しい地震を経験すると、まだ安心はしていない。だから、まだ疲れている。心身ともに」
こちらでは、自家製の豆腐を使ったメニューを提供していますが、豆腐を製造する機械が破損したほか、店舗の2階にある居住スペースも、物が割れたり散乱したりしました。
お盆期間中の客足は例年の3割程度だったといいます。
(二代目湯浅豆腐店 湯浅俊一さん)
「平凡で平和な日常が、いかに大事で、いかに大切なことかというのを改めて認識させられた」
復旧作業を行いながら、次の地震への警戒が続いています。
8日の地震による宮崎県内の被害をまとめました。
けが人は10人で、このうち、2人が重傷となっています。
また、住宅被害は、半壊が1棟、一部破損が74棟です。
観光関連では、スポーツ合宿の中止が17件、ホテルなどのキャンセルは少なくとも1万9000人にのぼっています。
このほか、農業関係の被害は現在調査中だということです。
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