南海トラフ地震臨時情報の発表から15日で1週間です。
防災対応の呼びかけは、地震活動などに特段の変化がなかったことから、15日午後5時をもって終了しました。
一方で、専門家は、大規模地震の可能性がなくなるわけではないとして、日頃の備えを呼びかけています。
(松村防災担当大臣)
「地震活動や地殻変動に特段の変化が観測されなかったことから、特別な注意の呼びかけについては、先ほど17時をもって終了いたしました」
今月8日、日向灘を震源とする最大震度6弱の地震が発生したことを受けて、南海トラフ地震臨時情報の「巨大地震注意」が初めて発表され、地震への備えの再確認が呼びかけられていました。
内閣府はこの防災対応の呼びかけについて、地震活動や地殻変動に特段の変化が観測されなかったことから、15日午後5時で終了すると発表しました。
(松村防災担当大臣)
「初めての発表だったので、国民の皆様も戸惑いがあり、ご心配があったかと思いますが、比較的冷静にご対応いただいたことに感謝をしている。そのうえで、しっかりと検証し、どういう情報の発信の仕方が必要か、また自治体との連携、こういったものを検証し、対応していく必要があると、私自身は考えているので、そういった指示を今後だしていきたい」
一方、京都大学防災研究所宮崎観測所の山下裕亮助教は、日向灘には、震源域のプレートが破壊されずに残った「割れ残り」が生じている可能性があり、再びマグニチュード7クラスの地震が発生する可能性が高いと指摘。
また、8日の地震発生以降、日向灘ではスロー地震の活動が活発化。
この地震が起きた場合、相互作用でマグニチュード8クラスの巨大地震が発生する確率も高まっているということです。
(京都大学防災研究所宮崎観測所 山下裕亮助教)
「今、(日向灘では)30年に一度のことが起こっていて、とにかく不安定になっています。30年位ため続けてきたエネルギーを一気に放出したわけですから、それなりのことが、今まだ続いています。1週間経ったからといって、巨大地震がこの後未来永劫起こらないなんてことは絶対にありえないわけで、日頃からの備えが十分でなかった方々もいらっしゃったはずで、そういう方々は改めるきっかけにしていただきたい」
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