高知県内の旅館やホテルでは通常営業を継続する中、宿泊予約のキャンセルが相次いでいます。
高知市の老舗旅館三翠園(さんすいえん)では、「巨大地震注意」の臨時情報が発表された8日夜から10日にかけて宿泊のキャンセルが相次ぎました。

13日午後2時の時点でキャンセルは681人分に達していて、1400万円を超える損失が出ているといいます。
(三翠園 鎌田和博 専務)
「よさこい祭りとお盆と今“かき入れどき”ですが、今日現在で600人強取り消しがきて、まあお客さんの気持ちは分かりますが、痛い時期に取り消しがきてしまったなぁと」

キャンセルは県外からのファミリー層が中心で、「旅行者全員の同意が得られず断念するケースが多い」といいます。「地震が怖い」というのがキャンセルの主な理由だということですが、三翠園では宿泊客の避難対応についてしっかりと準備を整えています。
(三翠園 鎌田和博 専務)
「津波警報が来ましたらこちら(屋上)に上がってきて、ここで待機ということになってます。6階になりますのでだいたい地上から18mくらい上がっている感じですかね」

鏡川の近くにあり、1mから2mほどの浸水が予想される三翠園では、定期的に津波や夜間の地震発生時の避難訓練を行ってきましたが、臨時情報の発表を受け、改めてスタッフ間で宿泊客の避難誘導方法を確認したということです。

(三翠園 鎌田和博 専務)
「今の所お客様の気持ちを考えると「怖いなあ」というのが先にたっているとおもいますけれども、季節的には9月には高知では戻りガツオのおいしい時期でもありますので地震が落ち着きましたら、ぜひまた高知にお越しいただければうれしく思います」
