南太平洋の島国・バヌアツの首相が、JNNの単独インタビューに応じ、島しょ国への影響力を強める中国との関係や日本からの援助について語りました。
南太平洋に浮かぶ、人口32万人の島「バヌアツ」。GDPの3分の1を観光収入でまかなう、この小さな島に今、国際問題の波がかぶろうとしています。
記者
「ポートビラ市内にあるこちらの建物、政府庁舎ということで、建てられたばかりというんですが、こちらにも中国援助という看板が掲げられています」
広大な敷地にそびえる大統領公邸。中国政府の資金で新しく建設されました。また、市内には、国際会議場やスタジアムなど、中国の資金で建てられた施設があちらこちらにあります。
近年、中国は安全保障上の問題から、領有権争いの場を東南アジアにまで広げていますが、現在はさらにその南の南太平洋に手を伸ばし、バヌアツなどの島しょ国との連携を強化。巨額の援助や投資をしているのです。
実際、バヌアツのサルワイ首相はJNNの取材に対し、先月、中国の習近平国家主席とインフラ整備など複数の覚書を交わしたと語っています。
バヌアツ サルワイ首相
「習近平主席に、我々は中国銀行のバヌアツ支店の設置に興味があると話しました」
バヌアツは中国との関係を深める一方で、中国に対する多額の債務も抱えています。オーストラリアのシンクタンクによると、バヌアツの対外債務のおよそ4割が中国輸出入銀行に対するものです。
中国は、多額の債務を返済できない国に港湾施設などの権益譲渡を迫るケースもあり、バヌアツがいわゆる「債務の罠」に陥る可能性があります。
こうした中国の動きに対し、南太平洋における安全保障を強化するため、欧米や日本を含む関係各国はどうすべきなのでしょうか?
オーストラリア テーハン元観光大臣
「日・豪・バヌアツの協力は絶対不可欠です」
駐バヌアツ日本大使館 奧田直久大使
「この国にしてみたら、中国だろうとオーストラリアだろうと日本だろうと、どこの国でも支援してくるところからは、もらえるだけもらいたいというようなスタンスを取っているというふうに理解しています」
先月、日本は、東京で「太平洋・島サミット」を開催し、岸田総理はサルワイ首相と会談。漁業調査・監視船など、バヌアツの水産業振興に貢献すると述べました。
バヌアツ サルワイ首相
「過去から現在に渡り、日本は我が国に援助を行っています」
サルワイ首相は、日本が継続する資金と技術支援に感謝していると述べました。
中国の動きに対抗するには、バヌアツなどの島しょ国への影響力を早急に強化することが求められています。
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