31年前の1991年8月24日はウクライナがソビエト連邦からの独立を宣言した日です。ロシアの侵攻から半年が経ち、ウクライナの人たちはどのような気持ちで記念日を迎えたのでしょうか。岩手県内に住むウクライナ出身者と現地に住むその家族に話を聞きました。

 ウクライナの民族衣装に身をつつみ現れたのはウクライナ・ドネツク州出身で北上市在住のトムシンスカ・ナターリアさん(39)と娘のソフィアさんです。ナターリアさんはロシアのウクライナ侵攻後、募金活動や岩手県内に避難してきたウクライナ人の支援を行っています。

(トムシンスカ・ナターリアさん)
「(きょうは)ウクライナ人にとって1番大事な日。すごく素敵な日」

 ウクライナやロシアはかつて複数の国家からなるソビエト連邦の構成国でした。

(ナターリアさん)
「ウクライナで作った野菜とかいいものばっかりモスクワに持っていっていて、自分たちはものが足りなくて」

 1991年8月24日、ウクライナは独立を宣言し、ソ連の崩壊により正式に独立国となりました。しかし独立記念日の24日も軍事侵攻は続いています。

(ナターリアさん)
「早く終わってほしい理解もできない」

 ナターリアさんは現地に住む母・ラリーサさんとインターネットを通じて日々連絡を取りあっています。

(ナターリアさんの母・ラリーサさん)
「31年の記念日だけど初めてコンサート、パレードとかがない。ウクライナが独立しますとなったとき何か変わっていくよね、良くなっていくなって気持ちがあったけど不安もあった。最低賃金も上がった。年金も上がった。大変だけどロシアと一緒にいるよりは全然いい」

 平和な日常が一変した半年前。一日も早く平穏な日々が訪れることを彼女たちは願っています。