今年3月、福岡県久留米市の公立小学校で、女子児童2人に男子トイレの便器を素手で掃除させていたことが分かった。女子児童のひとりは、しばらく「眠れない」「食欲がない」症状が続いたという。

この学校では普段、モップやブラシを使って掃除をさせているが、この日は翌日が卒業式で、素手による掃除を指示した職員は「できるだけきれいな校舎にして卒業生を送り出したかった」などと話しているという。

学校は「不適切な指導だった」と認め謝罪したが、問題発覚後の学校側の対応には疑問が残る。

「雑巾でトイレの床を拭いて」職員が児童に指示

トイレ掃除をめぐり不適切な指導が行われたのは、福岡県久留米市の公立小学校。今年3月13日、翌日の卒業式に備え、児童がそれぞれ担当する場所で準備を行っていた。

当時小学5年生だった女子児童のAさんとBさんは、掃除の担当ではなかったが、割り当てられた係の仕事が「早く終わった」ことから、60代の女性職員からトイレの掃除もするよう指示された。

当時小学5年の女子児童Aさん
「『自分の雑巾を持ってきて、下を拭いて』って言われました。素手でトイレの床を雑巾で拭きました」

この学校では普段トイレを掃除する際には、モップやブラシを使っているが、女性職員は、モップやブラシではなく、教室で使用している自分の雑巾を使ってトイレの床を掃除するよう指示したという。

2人は女性職員の指示に従った。