今年春の大会では、沖縄尚学や興南といった強豪私学を破り、県の頂点に。機動力を最大限に生かしたノーサイン野球は、より進化を遂げ、選手たちの個性を引き出していきました。
4月からは、これまでの通信制だけでなく全日制も置かれたエナジックスポーツ。3年間で、生徒数は69人に。将来のアスリートを目指す野球部やゴルフ部がともに授業を受けながら資格取得に励み、文武両道の部活動を目指しています。
▽ゴルフ部の生徒
「英検とかは将来世界に出た時とかに役立つと思います」
春には、新たな野球部寮も完成し、より野球に打ち込める環境が完成。“創部3年以内”と描いた甲子園出場の夢が、少しずつ近づいていました。
▽新里哲弥主将
「年を重ねるごとにくらしやすい環境はできてきて」「とても感謝しています」
「1期生で先輩がいなかったので、覚悟は3年間で大きくなったと思って、最後に懸ける思いはどこのチームよりも強いかなと思います」
▽神谷嘉宗監督
「当時色々な施設も何もないところに、この子たち15人が来てくれて、それが一番ありがたいし、ずっと感謝してますね」
「こっちに来てからこの子たちは1度もサイン出したことないんですよ。1年から。この子たちもそうだし、私としても集大成の大会だと、そういう気持ちで取り組んでいます」
新たな歴史を刻もうと挑んだ、集大成の夏。エナジックスポ―ツは、第1シードとして堂々トーナメントを勝ちあがりました。
夏の県大会、初の決勝。敗れはしましたが、甲子園をかけた大一番でも、自分たちのノーサイン野球を貫きました。
▽新里哲弥主将
「みんなともっと野球したかった。そこは、一番悔しいです」
「高校野球はこんなに楽しいんだということは、今日の試合終わってみて改めて思いましたし」「自分たちで野球をやってきて、今までで一番楽しい試合だったのかなと思います」
甲子園の夢にはあと一歩届かなかった、創部3年目の快進撃。後に続く後輩たちが、新たな伝統を築いていきます。(片野達朗)