山口県萩市の至誠館大学で、男子硬式野球部の部員がコーチから暴力を受けたなどとして、大学やコーチを相手取り、約312万円の損害賠償を求めた裁判の第1回口頭弁論が16日、地裁萩支部でありました。被告側は暴力行為があったことは認めた上で、暴力の内容やその後の対応については違うと、損害賠償の減額を求めました。

訴えを起こしているのは、至誠館大学・硬式野球部の4年生の部員の男性です。訴えによると去年5月、部員は寮の中でコーチから壁に後頭部を打ちつけられたり足で顔を踏みつけられたりするなどの暴力行為を受け、部員は通院や治療を余儀なくされました。コーチは去年11月、暴行罪で罰金16万円の略式命令が出ています。

また大学が再発防止策を講じず、コーチを在籍させ続けたことなどにより精神的苦痛を負ったとして、大学とコーチにあわせておよそ312万円の損害賠償を求めています。

16日に地裁萩支部で開かれた第1回口頭弁論で、被告側は、暴力行為を認めたうえで、暴力の内容については一部否認しました。また大学は、コーチを謹慎処分にしていて、再発防止についても指導しているとし、損害賠償の減額を求めました。