「障害は私の一部でしかない」
 障がい当事者として、自分の日常生活や思いを発信することで、理解を広めたいと願う杉本さん。しかし、視覚障がいがあることを、ことさらに特別なこととしてとらえているわけではなく、「障がいは私の一部分でしかありません」と語ります。
「私はお酒が好きだったり、朝はパンより米派だったりする。そういった自分という人間を構築している一つとして、弱視であるというとらえ方で生きています」
 そして「視覚障がいにかかわらず、様々な立場、境遇を抱えた、誰もが快適に暮らしやすい社会を目指したい」と語ります。

「私は障がいを持って生まれたので、そういった切り口で発信しているけど、難病とかアレルギーとか性別の事とか高齢者だとか、色んな事情を抱えている人がいる」

「それぞれの事情を受け止められるような、優しい社会になって欲しいなと。私にやれることを一つ一つやっていきたい」

 “優しい社会”の実現を目指して、杉本さんは“弱視の世界”を明るく発信し続けていきます。