来月23日に開業する”西九州新幹線かもめ”に関わる人々や舞台裏などを紹介する『新幹線がやってくる』
3回目は 写真愛好家が撮影した新幹線と町の風景です。

山口さん「来た来た!」
長崎市の写真愛好家で撮影歴30年の山口 哲男さん(80)です。
山口さんには、鉄道写真を撮るときの流儀があります。


山口 哲男さん:
”風景が主役” です。そこに列車が入っている。
列車があるのとないのでは全然違うんですよね。同じ写真でも季節によって違うし、撮る場所によっても違うでしょ。その瞬間を記録していく。


長崎の美術家の作品を集めた展覧会に、山口さんが出品した写真がありました。
新幹線かもめが初めて試運転をした日に捉えたものです。


山口さん:
今まで長崎に新幹線はなかったですよね。それがやっと長崎に来るようになった、これはうれしいですよね。そのうれしい(気持ち)を写真に収めたい。そうしたらどうしようかということで、そのためにあちこちの場所を探して回ろうと…。

山口さんはこの日、長崎市街地を一望できる稲佐山に向かいました。

山口さん「そろそろ来ますね」
試運転のため長崎駅にかもめが入るとの情報をキャッチしていました。
山口さん「来ましたよー」

かもめの姿が見えたおよそ30秒間。無心でシャッターを切り続けました。
記者「撮れました?」
山口さん:
「ばっちり撮れました。風景自体は見慣れた風景ですけど、そこに新しい新幹線 ”かもめ” が走ってくると、全く違ったものに見えてくる。もうワクワクしています」


新幹線がやってくることで変わりゆく町の姿。

山口さんは写真を通して、”今しか撮れない風景” を切り取っています。