様々なモノの価格が上がるなか、天候不順などを背景に野菜の高値が続いていて、家庭や飲食店への影響が大きくなっています。特にキャベツは大幅な値上げで話題となっていますが食卓で身近な「じゃがいも」にも値上げの波が広がっています。

からっと揚げたとんかつ。その付け合わせとしておなじみのキャベツ。富山市にあるこちらのとんかつ店では通常1玉200円ほどで仕入れていたキャベツが最近では…。

とんかつ処伊志井 石井貴裕さん:「いやもう1個1000円、八百屋さんに聞くと1個1000円のときが」

なんと、5倍の価格です。

とんかつ処伊志井 石井貴裕さん:「GWぐらいから値段が上がってきて、八百屋さんのほうには、GWあけたら落ち着くと思うんでという話を聞いていたんですけど、明けたらなおさら上がって」

ここ1、2週間で価格は下がってきているもののそれでも通常の倍近い400円で仕入れています。

仕入れ値の高騰でメニューの価格は…。

とんかつ処伊志井 石井貴裕さん:「(価格転嫁は)今は考えてません。(キャベツの値段が)上がっても下がっても同じように出してます」

キャベツの価格の高止まりはいつまで続くのでしょうか。

富山中央青果 安井豊取締役:「今後については、夏場の産地の出荷がおそらく例年通りされると思うので、7月に入れば例年通りの価格となるとは思いますが、6月については、まだ高値を引きずった価格になろうかと」

さらに食卓の味方「じゃがいも」にも値上げの波がきています。

富山中央青果ではじゃがいもの4月下旬までの卸値は1キロあたり200円ほどでしたが、5月上旬から400円にまで高騰。今も高値が続いています。

富山中央青果 安井豊取締役:「2月があたたかくて3月が寒いという、気温が入れ替わったような推移となった今年については、『新じゃが』と呼ばれるものが少なかった、上手く育たなかった」

春は長崎県や鹿児島県がじゃがいもの主な産地。九州では気温の異常に加えて収穫期に多くの雨が降ったことが不作につながったとみられています。

じゃがいもの高値水準は北海道産の出荷が始まる7月下旬まで続きそうです。