警察署の番号で突然かかってきた電話。実は詐欺のケースが増えているんです。電話番号の下4桁「0110」がかかってきたら注意しなければなりません。スタジオで詳しく見ていきます。

海外アプリで警察署の番号を偽装…警戒心を逆手にとった巧妙な手口

良原安美キャスター:
実際に、2023年7月に佐賀県内で2件発生した例をご紹介します。警察の関係者をかたる人物から「あなたの電話から詐欺のメールが多数送られている。口座と残高を教えてほしい」と言われ、表示された電話番号を調べてみると、実在する県外の警察署の電話番号でした。この方たちはその着信番号にかけ直し、詐欺だとわかったということです。

さらに最近でも、まさに20日、SNSにこんな投稿がありました。電話を受けたという岐阜県の方は「末尾が0110だったが、相手は名乗ることもなく『○○さんですか?』と聞かれ、『違います』と答えるとすぐに切れてしまった」とのことです。

実際の着信画面には「静岡県浜松市」と表示されており、調べてみると、実在する静岡県内の警察署の番号でした。警察署の多くは、末尾が0110の電話番号を使用しています

では、どうして警察署の番号が詐欺に使われてしまっているのでしょうか?対策なども含め、迫っていきます。

実はこれ、警察署の番号を使っているというわけではないのです。海外の専用アプリがあり、番号表示を偽装することができます

着信すると、そのスマートフォンなどには、警察署などの番号が表示される。実際の発信元は違う番号、それからパソコンなどからの発信というケースがあります。

この犯行の狙いについて、神戸大学の森井昌克名誉教授は「警戒心の強い若者の番号を確認する心理をついた巧妙な手口。“実際に使われている警察の番号だから”と信用して騙されてしまう」とおっしゃいます。

確かに私も、知らない番号からかかってくると一度検索をしてかけ直したりするのですが、どうでしょうか?

井上貴博キャスター:
私もしますが、末尾が0110というのは頭に入っていませんでした。むしろこれが頭に入っているということは、より警戒心が強いし、詐欺だと思ってしっかりと確認しているし、その方が狙われていると?

元競泳日本代表 松田丈志さん:
僕も知らない番号からかかってきたらまず検索するようにしていますが、その行為自体を逆手にとって、今やってきているということですよね。

ホラン千秋キャスター:
検索するだけでは足りないということですよね。かけ直してみないと、実際に誰なのかわからないという。

良原キャスター:
そういう時代になってきています。

ホランキャスター:
偽装できるアプリがあるなんていうのは初めて知りました。

井上キャスター:
偽装したとしても、電話番号の頭に「1」がつくとか、ちょっと違うふうに出るのでは?

良原キャスター:
海外からの着信だと「+○○」など、海外からの発信というのが出る場合もあるということです。

井上キャスター:
海外からでなければ、完全に同じ番号ということもありうると?

良原キャスター:
そういうことです。

ホランキャスター:
だからこそ、何重にも確認して見抜かないといけないですよね。

良原キャスター:
むしろ、ダブルチェックをしても騙されてしまう可能性があるという手口になります。