公共交通のあり方について考える会議が高知市で開かれ、とさでん交通の路線バスの減便・路線廃止案が示されました。利用者からは存続を求める声があがり、承認は持ち越しとなりました。

高知市の公共交通のあり方を考えようというこの会議には事業者や利用者らが出席していて、21日は主にとさでん交通が初めて示した2024年10月からの減便と、路線の廃止案について意見が交わされました。

こうした背景にはおよそ9年で50人ほど減少し、さらに10年後には7人になると推計されている乗務員不足という課題があります。

(とさでん交通 伊藤栄 自動車戦略部長)
「どうしても退職者の補充がなかなか追いつかない。今年の4月からの業務の労働時間の上限化、こういうところに対応するために非常に乗務員の不足が深刻な状況」

一方で、対象のエリアに住む利用者からは「病院や市内への買い物の足が奪われる人が多い。路線バスは必要不可決な手段」など、運行の存続を求める声が上がったため、ダイヤ改正案の承認は、持ち越しになりました。