あの大雨から一転、青空が広がった5日の新潟県内。
深刻な被害に見舞われた被災地では炎天下に、片付けに追われる住民の姿がありました。

3日からの大雨で深刻な被害を受けた関川村湯沢地域。1人の女性が片づけ作業に追われていました。

【三品ヒサ子さん】「私、戸を開けたときに一気に(土砂が)バアッと入ってきて私は2階に飛び上がったんだけど。あと、もうこっから流れていって。店の商品もみんな流れていった」

日用雑貨の店を営む三品ヒサ子さん(81)です。裏手の山から土砂が流れ出て商品などが被害を受けました。ヒサ子さんはいつも1階で寝ていましたがすぐに2階に避難して無事でした。

【三品ヒサ子さん】「もう後どうせあれだから、これで廃業になりますね。とてもとても復興はできませんから」

3代続いた店でしたがヒサ子さんは現在1人暮らしで子どもたちは東京に。気丈にふるまうものの、81歳のヒサ子さんには1人でどう片付けていいのか、呆然とした思いも…。

【三品ヒサ子さん】「いや、悲しい本当に。最後の最後でこんなになろうと…」

一方、高齢者施設でも後片付けに追われています。
こちらのケアハウスせきかわは25人が入所していました。

【ケアハウスせきかわ 平田千代子さん】「水が床上60センチなんだけどこの辺、ゴミが残っているのでこの辺まできています」

床上60センチまで入り込んだ水。1階の入所者の部屋を見ると泥も入り込んでいます。水が施設に入る前に行動に出ました。

【ケアハウスせきかわ 平田千代子さん】「皆さんカギかけて寝ているのでカギを空けて起こして2階誘導してくださいと移動した」「1時半くらいだと思うんですけど水があがってきたという」

一方、隣にはグループホームもありこちらは平屋建て。

繋がっているケアハウスに移動してから3階まで上がりました。

【ケアハウスせきかわ 平田千代子さん】「ここまで水が来ているので職員はおんぶして個々の通りをずっと行きましてここから3階まで避難させました」

入所者は80歳から90歳。3人の歩けない入所者はおんぶして水に浸かりながら無我夢中で避難させたそうです。

実際におんぶした職員は…
「恐怖というか夢中だったので、恐怖と言ったら川みたいに流れがあって。ただ溜っているんじゃなくて。怖いって言った利用者さんもいてそれでも無理やり連れて行かないと命のほうが大事なので」

3人の職員で9人の入所者を車いすとおんぶで連れていきました。全員無事に避難することができました。