山形県や新潟県などは大雨で甚大な被害が発生しています。
その要因となっているのが線状降水帯です。
レーダーの映像でも雨雲がかかり続けていることがわかります。
線状降水帯は次々に発生した雨雲が列をなして数時間にわたって同じ場所に強い雨を降らせる現象です。

これまでは発生した後に発表されていましたが、
それに加えて気象庁では2022年6月から、半日から6時間前を目安に発生の予測情報の運用も始めています。
いつどこで起きるかわからない線状降水帯、山梨も例外ではありません。
どう備え、行動すべきか山梨県防災局の後藤和博主幹に聞きました。

防災局 後藤和博主幹:
線状降水帯予測発表があった場合に関しては危機感を早めに、高めに持ってハザードマップや避難経路を確認するなど、一層心構えを一段階高めていただくという必要があります。

水害に関しては早めの避難が原則ですがすでに災害が発生、または差し迫っている状況では屋外への避難は危険な場合があります。

後藤和博主幹:
避難するのが危険だと判断した場合には屋内安全確保で最上階に上がっていただきますとか、もしくは近隣で複層階・2階以上のお宅がありましたら、そこに身を寄せて安全な場所に避難する方法もあります。

また山梨県ならではの注意も

後藤和博主幹:
山間部が多いので土砂災害の危険性が高まると思いますので、避難情報が発表される前に早めに立ち退きをしていただく。


危険性が迫っているという状況であれば屋内の垂直避難をして最上階に上がっていただくという事になります。
車での避難も避けた方がよいという事です。

後藤和博主幹:
大雨の場合は原則徒歩避難をしていただく。車の方が浸水したりしますのでそれを動かす事がかなり困難になりますので、その場合は車での移動を避ける。
大雨に対してとるべき行動をまとめてみると

1.早めの避難が原則ですが、すでに冠水しているなど危険な場合は屋内の高い階に避難してください。
2.県内ですと山間地では土砂災害にも警戒が必要で、原則は早めにその場から立ち退く事。
困難な場合は高い階の山の斜面から遠い所に身を置くなど安全をはかってください。
3.避難所などへの移動は原則徒歩です。
車だと水につかって動かなくなり、緊急車両の通行を妨げるおそれがあるためです。
そしてその判断基準の一つとなるのが自治体からの情報です。
災害の危険度によってレベル分けされていて「土砂災害警戒情報」の 【レベル4. 避難指示】までに必ず避難となっています。
この避難指示までにすでに避難を完了しているか避難していない方は速やかに避難する事が望ましいとされています。
また「大雨特別警報」はその上の【レベル5. 緊急安全確保】になります。これが出た場合は災害が発生しているおそれもありますので直ちに命を守る行動をとって頂きたいと思います。
そしてもう一つ有効な情報としては気象庁がホームページで「キキクル」というサイトを公開しています。

土砂災害や浸水、洪水などの危険度をお住いの地域の地図で色分けしています。こうした情報を参考にして、空振りではなく素振りだと思って早めにためらわない避難が求められます。