名古屋市の住宅街の中に立つ、4階建てビルの解体工事を巡る問題です。
付近の住民から「一部に囲いがなく、現場から破片が飛んできた」という苦情が…

(平野菫記者)
「名古屋市中川区の解体作業現場です。コンクリートがむき出しになっていて、下の方を見ますと、いまにも崩れ落ちそうな状況です。ただ手前に囲いがなく、大変危険な状況です」
解体現場の一部はシートで囲われているものの、周辺住民が通行する道路側には囲いは全くありません。

むき出しのがれき。
付近の住民らは危険を感じていました。
(近隣住民は)
「崩れ落ちそうで怖い」
ビルの隣の工場では…

(隣の工場の人)
「回り込んだ粉じんが中に入って、真っ白。ざらざらで」
このビルの解体は4月17日に始まったといいます。
解体中の様子について住民は、さらに…
(近隣住民は)
「音と揺れがすごい。ショベルカーが斜めに止めてあって、もし地震がきたら怖い」

住民らは、解体中の工事車両が、がれきの山の上で傾きながら作業を続けていた様子についても安全面で不安を感じると、直接、解体業者に苦情を訴えていました。

(解体現場の責任者)
「(苦情の)電話は2日前にきていた。(住民から)粉じんがすごいと聞いた」
住民らは、工事の許可を出した名古屋市にも苦情を訴えました。

これを受けて市は19日朝、解体現場に担当職員を派遣しました。
(名古屋市の担当職員)
「物が飛ぶとか、物が倒れるとか、そういったものを防止する」
工事業者立会いのもと、建築基準法で定められている工事に必要な囲いや、落下物の飛散防止の措置が行われているかなどの確認です。

違反が認められた場合は、工事業者に適切な指導を行っていくと話す建築安全推進課の担当者。