自民党は4月4日、派閥のパーティ券裏金問題で党紀委員会を開き、安倍派と二階派の計39人の処分を決めた。だが、処分の重さや、受け取った85人のうち46人が「お咎めなし」なのか、党の不祥事なのに総裁の岸田首相の責任を問われないのか――など、分からないことだらけ。元サンデー毎日編集長・潟永秀一郎さんは、5日に出演したRKBラジオ『立川生志 金サイト』で、「国民の納得は得られないと思う」とコメントした。
◆安倍派と二階派それぞれの裏金問題
自民党の処分の何がおかしいのか、背景も含めて一つずつお話ししようと思いますが、その前にまず、一連の裏金問題を簡単におさらいしますね。
東京地検特捜部が主な捜査対象としたのは、安倍派と二階派で、どちらも議員がノルマ以上のパーティ券を売った場合、その分を派閥の政治資金収支報告書に記載せず、裏金化していました。
ただ、安倍派と二階派で違うのは、二階派はその大半を派閥の裏金としてプールし、一部が幹部らに還流していたものの、その支出は派閥の政治資金収支報告書に記載されていました。
これに対し、安倍派はノルマを超えた分は全額、議員に戻し、派閥も、受け取った議員も収支報告書に記載しない仕組みだったことです。だから金額も人数も安倍派が多く、4000万円以上受け取って立件された3人もすべて安倍派で、党のアンケートに裏金を「受け取った」と答えた85人中79人が安倍派の議員だったわけです。
◆派閥の会長や事務総長などの立件は見送り
一方、特捜部は、ノルマを超えたパーティ収入を派閥の政治資金収支報告書に記載しなかった責任者の罪も問い、おととしまでの5年間で、安倍派の会計責任者は合計6億7503万円、二階派の会計責任者は2億6460万円の収入を記載していなかったとして、政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪でいずれも在宅起訴しました。
また、岸田派でも3年間で計3059万円のパーティ券収入の記載がなかったとして、元会計責任者を略式起訴しました。ただ、いずれも派閥の会長や事務総長などの指示や関与は裏付けられず、立件は見送られました。
まぁ、私もそうですし、国民の多くは「幹部の指示も了解もなく、事務方が勝手にするわけないだろう」と思っているでしょうが、証言も証拠もなければ、そこは捜査の限界なんですけど…。
◆国民感情とずれている「500万円の線引き」
ここからは処分に関する疑問です。まずは「500万円の線引き」です。今回処分されるか、免れるかの分かれ目は、一部の派閥幹部を除くと500万円でした。なぜそれ以下なら許されるのか、基準が分かりませんよね。
これは、検察が4000万円以上の議員だけを立件した時も言われましたが、私たち一般国民が脱税や使い込みで「3000万円だから」「400万円だから」って許されるんですか? という話ですよね。
まして、党規違反なんて単なる内部処分で、500万から900万円台の議員が受けた「戒告」は8段階中下から2番目の軽さで、政治活動に大きな影響はないわけですから、少額でも処分してしかるべきだと思いますが、国民感情とずれているとしか言いようがありません。














