被爆国である日本での公開を巡って当初、議論があったといいますが、配給元などによりますと、3月29日の公開初日から3日間の動員数は全国で23万人を超え、興行収入は約3億8000万円。これはことし公開された洋画の第1位の記録です。
重いテーマで3時間に及ぶ作品としては、異例ともいえるヒットということです。

特に、被爆地の広島と長崎で映画への関心の高さがうかがえます。ここ数年で全国公開されたハリウッド映画などの洋画と比べても、広島・長崎の動員数のシェアは全国的にも高いということです。
映画を見た人(大学生)
「広島に来て初めて原爆について深く学び、戦争にも興味があったので。アメリカ側の感想や意見も知りたかった。映画はすごい衝撃でした」
映画を見た人(肉親が被爆)
「アメリカでこういう映画が作られたということは一定の評価ができると思うけれど、あのきのこ雲の下で父・母・祖母・祖父が倒れていたと思うと…。やっぱりアメリカの科学者の成功の話として受け止めてほしくない」

広島市の「八丁座」でも土・日の日中は、劇場定員の8割程度が埋まったといいます。
八丁座 蔵本健太郎 支配人
「本当に年齢層、幅広い方に来ていただいています。この作品は見ていろいろな意見が出る作品だと思うのですが、そういったいろいろな意見を議論をするきっかけになる映画だと思います。もっともっとたくさんの方に劇場でご覧いただきたいと思っています」
