障がいのある人もない人も、共に暮らしやすい社会の実現を目指す県の条例の施行から今月で10年の節目となり、1日、記念のパレードが行われました。しかし、カメラは思わぬ場面に遭遇しました。

雇用や教育、公共交通機関の利用などにおいて、障害を理由にした差別や不利益のない「共生社会」を目指す県の条例が施行されて10年。

この節目に、あらためて共生社会が実現できているかを問いかけようというパレードが1日に国際通りで行われ、障がいのある人や飛び入り参加者などおよそ160人が参加しました。

沿道では観光客などが手を振る一方で、こんな一幕も。

自立生活センターイルカ ツァイ・スーファン事務局長
「あらためて10周年の機会を使ってもう1回県条例をアピールしていきたいと思っている。そして見直し…」

路上からの声
「邪魔!お前ら邪魔なんだよ!」

自立生活センターイルカ ツァイ・スーファン事務局長
「(Q.心ない声も聞こえたが?)これが社会じゃないですか。自分だけのことを考える人、みんなのことを考える人。色んな声があって議論になるので。自分たちがこの地域で生活するために住みやすい環境を作ることは変わらないです」

また、国際通りでは許可を得ずに設置された看板が通行の支障となっていました。

飛び入り参加した人
「(看板は)邪魔だな。素直に。従業員のバイクや自転車があるし。あれ、守礼の国じゃないじゃん」

誰もが暮らしやすい共生社会の実現は、まだまだ道半ばと感じざるを得ない現状が見られました。

パレードの実行委員長の高嶺豊さんは「条例施行以降、ノンステップバスなど配慮が広がった一方で、障害者用駐車場を一般の方が利用して使えないなど困る場面もまだ多い」と話していたということです。