視程5キロ未満の所も 砂の付着や交通障害のおそれ

気象庁は、全国の広い範囲に「黄砂に関する情報」を発表しています。31日の日曜にかけて北日本から西日本の広い範囲に黄砂が飛来し、視程が5キロ未満になる所がある見込みとしています。
黄砂は視程が10キロを下回ってくると、風景がぼんやりとかすんでくるほか、5キロ未満となると車や洗濯物などの表面への砂の付着が目立ち始めるとされています。

気象庁は見通しの悪化による交通障害に注意するよう呼びかけています。また、アレルギー体質の方や、呼吸器系・循環器系に疾患がある方は十分注意してください。
黄砂とは 大陸内部の土壌や鉱物に加えて大気汚染物資も

黄砂は中国大陸の内陸部の砂漠地帯などで、土壌や鉱物の粒子が風によって巻き上げられたもので、中緯度付近を吹く上空の西風(偏西風)によって日本に飛んできたものです。

日本まで到達する黄砂の大きさは、直径4ミクロン(1ミリメートルの1000分の1)前後が多くなっています。
造岩鉱物や粘土鉱物が多く含まれていますが、土壌起源の粒子だけではないとみられるアンモニウムイオンや硫酸イオンなども検出されています。これは日本に飛んでくる途中で人為活動による大気汚染物質を取り込んでいる可能性も示唆されています。
