60年前、北海道の新聞で連載された沖縄戦帰還兵の証言などをまとめた書籍が、19日、RBCに寄贈されました。

79年前の沖縄戦で旧日本軍の主力部隊として戦った「第24師団」は、北海道出身者を中心に構成されたため、北海道出身者の犠牲者は1万805人と沖縄を除く都道府県のなかで最も多くなっています。


書籍「道産子たちの沖縄戦記『あゝ沖縄』」は、北海道の日刊紙「北海タイムス」の記者だった清水幸一さんの60年前の連載をもとにしたもので、北海道出身の沖縄戦帰還兵の手記などがまとめられています。


去年、クラウドファンディングを活用してこの本を出版した清水幸一さんの妻、藤子さんが19日RBCを訪れ、本を寄贈しました。


世界各地で戦争が続くなか、幸一さんの連載の意義を改めて感じ、書籍化することを決意したということです。


清水藤子さん(清水幸一さんの妻)
「読むに堪えないような凄惨な場面がいっぱい出てきますけども、それが戦場のリアルです。特に若い人たちは自分達の将来をどうするかということを絡めて読んでもらいたいということです」

書籍には60年前、幸一さんがRBCのラジオ番組に出演した際のエピソードも紹介されていて、藤子さんは当時の共演者の写真を初めて目にし、笑みを浮かべていました。


沖縄戦の実相が詰まった「道産子たちの沖縄戦記『あゝ沖縄』」は、県内の公立図書館などにも寄贈されるということです。