世界選手権で男女共にパリ五輪の出場権を獲得した卓球日本代表が26日、韓国・釜山から帰国し会見に臨んだ。

女子の代表選手5人は、銀メダルを首から下げて会見場に現れた。グループリーグから全勝で決勝まで進んだが、最後は最強・中国に敗れた。世界ランク3位の陳夢を下し1勝をもぎとった早田ひな(23、日本生命)は「今回中国人選手に1勝できたのは、自分の実力だけじゃなくて日本の応援が全てを後押ししてくれて、中国をビビらせる雰囲気が出ていた。そこが団体戦の良さ」とチームメートの応援に感謝した。

その一方で、団体戦ならではの難しさも口にした。「団体戦でこんなに試合をするのも初めてだったので、2試合目で勝った時の4試合目への心の準備の難しさだったり、相手に向かってかっていくための準備も遅かった。それでも中国には絶対に勝つという気持ちを持って立ち向かわないといけない」と、パリ五輪でのリベンジを誓った。

今回が初めての世界選手権となった15歳の張本美和(木下グループ)は「チームの先輩方に支えて頂きながら最後まで頑張り抜くことができた。この大舞台で戦えたことは経験になったし、すごく楽しかった」と微笑んだ。中国との決勝では2試合に起用されたが、いずれも敗れた張本。「期待に応えられなかったのはすごく悔しいですし、もっと頑張らないといけないなと思います。これからは練習あるのみだと思うので、試合の反省を生かして励んでいけたらいいなと思います」と、前を向いた。

男子は決勝トーナメント2回戦でオーストリアを下し、五輪出場権を獲得した。しかし準々決勝では世界ランク1位の中国に0-3のストレートで敗れ、メダルには届かなかった。エースとしてチームをけん引した張本智和(20、智和企画)は「メダルを取れなかったことは非常に残念でしたが、予選リーグで台湾に勝てたことは、その台湾が3位になったことで、今の男子はメダルを取るか取らないかは本当に紙一重の所にあると思います」と世界選手権を振り返った。

準々決勝で完敗した中国戦については「サービス、レシーブ、ドライブ、ブロック、全ての技術をレベルアップさせることが中国に近づく一歩なのかなと思います」と話し、「確実にメダルを取るためにオリンピックまでの半年間、各々が世界ランキングを上げることが大事だと改めて感じた」と、パリ五輪への思いを語った。

パリ五輪の卓球は開会式翌日の7月27日から15日間パリ南アリーナで開催される。