■卓球世界選手権・女子団体 決勝トーナメント準々決勝 日本 3ー0 ルーマニア(22日、韓国・釜山)

パリ五輪の出場権を獲得した日本代表は、準々決勝でルーマニアを3ー0で下し、世界卓球5大会連続のメダルが確定した。

前日の五輪出場決定戦でクロアチアをストレートで下した日本(チーム世界ランク2位)は、この日、ヨーロッパの強豪ルーマニア(同8位)を相手に伊藤美誠(23、スターツ)、早田ひな(23、日本生命)、平野美宇(23、木下グループ)の同学年“黄金世代”の3人で挑んだ。トップバッターの伊藤が相手のエースに苦しんだがフルゲームの末に破ると、早田、平野も粘る相手を退け、見事ストレート勝利。

日本はここまで出場全チームで唯一、グループリーグから1試合も落とさず“全勝”で準決勝進出を果たした。明日23日の準決勝では香港(同5位)と対戦する。

第1試合はイラン戦以来となった伊藤(世界ランク14位)が登場。同12位の欧州王者、ルーマニアのエース・B.セーチ(28)を相手に、序盤から相手の強打に苦しみ第1ゲームを9-11で落とす。第2ゲームは立ち上がりからスマッシュが決まり笑顔をみせると、ロングサーブなど多彩な攻撃で崩し11-5で奪い返した。第3ゲームは伊藤らしい強打が決まるなど終始リードする展開で連取。だが第4ゲームは気迫で勝る相手にレシーブミスが続き、6-11で勝負はフルゲームへ。

最終第5ゲームは接戦から8-8の同点に追いつかれると、相手のカウンターからフォアの強打が決まりガッツポーズ。再び9-9の同点となるが、相手のレシーブボールが台を越え伊藤が先にゲームポイントを奪った。最後はフォアのスマッシュが決まり11-9で見事逆転勝利をつかんだ。

第2試合はエース・早田(世界ランク5位)が同59位のアンドレア・ドラゴマン(23)と対戦。早田も序盤は相手のペースに飲み込まれ、第1ゲームを8-11で落とす。だが第2ゲームはサーブ、レシーブでしっかり修正し、11-4で奪い返した。第3ゲームも落ち着いて相手をみた攻撃でポイントを重ね11-4で連取。完全にリズムをつかんだ早田は、第4ゲームも気迫の強打で圧倒し、3ゲーム連取で逆転勝ちを収めた。

第3試合は平野(世界ランク18位)がエリザベタ・サマラ(34)と対戦。第1ゲームから強打と高速レシーブでリードし、11-7で先取。第2ゲームはサーブからの攻撃でポイントを重ね連取。メダルまであと1ゲームとなった第3ゲームも、変化のあるサーブで相手を苦しめ5-2とリード。タイムアウト明けも強烈なバックハンドを決めるなど攻めの姿勢を崩さず、最後は相手のサーブミスで勝利をつかんだ。

伊藤がフルゲーム、早田は1ゲームを落とすなど苦しむ場面もあったが、この日もストレート勝利。53年ぶりの世界一まであと2勝とした。