米津龍一 気象予報士・防災士:
2日の雨は今年一番の大雨、さらに6月ひと月分の雨に匹敵するかもしれません。なぜなのかというのを見ていきます。
こちら天気図です。
台風2号自体は山梨県内に直接の影響はありませんが、この台風から非常に湿った空気、大雨の材料を運んできまして、これが梅雨前線の活動を活発化させる恐れがあるんですね。

さらにこの前線が、2日の夜にかけて南下する予想となっています。
このタイミングが一番雨脚が強まると予想していますので、場所によっては、滝のように降る雨、さらにバケツをひっくり返したような降り方となるかもしれません。
今後の雨の予想
【今夜1日10時頃】
県内各地で雨が降ってきます。日付が変わる頃には各地で雨ということになりそうです。

南から暖かく湿った空気が流れ込んできますので、それに近い峡南や富士五湖で大雨となりやすいんですね。
【2日の通勤通学時間帯】
峡南や富士五湖では、土砂降りの時間帯もある見込みです。
【2日昼過ぎ】
盆地周辺でも、黄色の土砂降りのエリアが出てきました。

【2日夜遅く】

さらにその後、峡南、富士五湖方面では断続的に雨脚が強まりまして、夜遅くになるとまたもう一度、強まる時間がありそうです。
【予想雨量(多い所)】
気象台から発表されている量は、多いところで、2日午後6時までで峡南富士五湖120ミリ。中北・峡東・東部は100ミリ。そしてさらに、2日午後6時から3日午後6時にかけて100ミリから150ミリの雨となります。

雨量が多いと予想される地域 1ヶ月分の雨が2日間で降るおそれも
どこで雨量が多くなりそうなのかというのを詳しく見ていきます。
3日午後6時までの48時間に予想される雨の量です。

特にこの峡南・富士五湖は雨量が多くなります。特に南部は、6月1ヶ月で降る平年の降水量は250ミリほど。山中湖は220ミリほど。つまり1ヶ月分の雨が、たった2日間で降るおそれがあるということになります。
甲府に関しては、色が薄くて100ミリから150ミリとなっていますけども、甲府でも1ヶ月で降る雨によって平年110ミリほどなんですね。ですから、盆地でも大雨となる恐れがあります。
大雨の注意点
どんな点に注意が必要なのかというのを見ていきます。

まず、土砂災害が起こる恐れがありますので、山や崖の近くにお住まいの皆さん、ちょっと不安だなと思ったら、もう迷わず避難することをおすすめします。
さらに、河川の増水。小さな川は一気に、大きな川は時間差で増水してきますので、山や崖、川の近くには決して近づかないようにお願いします。
また短い時間に大雨となるおそれがありますので、アンダーパスといいまして、高架下の道路というのは水がたまりやすい。車の運転にも要注意。
さらに、この大雨の際にはキキクルという気象庁のサイトで危険度を確認することができますので、明日2日はくれぐれも大雨にはお気をつけください。