影響はこちらの映画館にも。
シアターセントラルBe館 小野樹社長:
事業を何とか継続して負債に関して返済をしていく努力はしているが、ちょっとやそっとの努力では足りないところまで来てしまっているのは確か。
甲府市唯一の映画館、シアターセントラルBe館です。
コロナ関連の融資を受け、2022年10月、返済を始める予定でしたが、客はコロナ前の6割程度しか戻らず赤字経営が続いているといいます。
さらに設備改修や運転資金の必要性に迫られ別の融資に借り換えました。
小野樹社長:
制度融資なり公的な扶助がなければ新型コロナの間、おそらく乗り切ることは出来なかったが、乗り切ったことが実際のところ良かったのかというのは後になってみないとわからない。
3年前に始まった山梨県のコロナ融資を利用した企業はおよそ1万2000社、金額は1900億円近くに上り、およそ7割が2023年の5月に返済が本格化します。
企業情報の調査を行う東京商工リサーチは「融資の借り換えをする企業が増加し、返済の原資を確保できない場合は経営破たんが増える恐れがある」と指摘します。
東京商工リサーチ甲府支店 成田圭一支店長:
休廃業が多くなってくると思う。やはりこれだけ出口の見えない世界だと過剰債務を抱えている方々にとっては、倒産するというケースも増えると思う。
新型コロナウイルスは2023年5月、感染症法の「5類」に引き下げられ、世の中はコロナ禍から脱却しつつあります。
しかしコロナ禍で変わった消費者の行動はコロナ前に完全に戻ることはなく、融資を受けた事業者に明るい兆しはまだ見えません。