高層ビルなどを大きくゆっくりと揺らす「長周期地震動」が2月1日に緊急地震速報の対象に追加されました。

どんな情報なのか気象台に聞きました。

2011年3月11日の東日本大震災。

震源から約400km離れた東京都内の高層ビルが揺れました。

「長周期地震動」によるものです。



甲府地方気象台 山﨑伸行防災官:
ふだん我々が感じることが多い周期の短い揺れ、その後にゆらゆらゆっくりとした周期の長い揺れが観測されました。これを長周期地震動という。

大きな地震が発生した際に起きる長周期地震動。



大きく長い揺れは14階、地上約45m以上の建物や免震構造の建物で影響を受けやすいといいます。




甲府地方気象台 山﨑伸行防災官:                     小刻みに揺らすとあまり大きく揺れない。ちょうどいい感じの揺れで揺らすと少しの力で大きく揺れる。こういう性質がある。

長周期地震動の指標は4つ。階級が上がっていくにつれ大きな揺れとなります。

階級1は、吊り下げたものが大きく揺れる。

階級2は、物につかまらないと歩くことが難しい。

階級3は、立っていることが困難。

階級4は、はわないと動くことができないとなっています。

これまでの緊急地震速報は地上の震度だけを対象としていましたが、今後は震度3以下でも長周期地震動の階級3以上が予測される場合に緊急地震速報が出されます。

これは階級3の揺れが来た場合を想定した実験です。

キャスター付きの机やいすが動き、立つことが困難なほど揺れています。

甲府地方気象台 山﨑伸行防災官:                     山梨県内ですと盆地で地盤が悪いところがありまして、そういうところは長周期地震動が強くなる傾向にある。

甲府地方気象台 山﨑伸行防災官:                     緊急地震速報が来てから大きな揺れが来るまでわずかな時間しかありませんので、建物の外に逃げるのは困難ですし、かえって危険を伴う。直ちに身を守る行動をとっていただきたい。

気象台は有事の際、頭を守り体勢を低くして身の安全を確保することや、日頃から家具を固定することなど対策を呼び掛けています。