提供:東京電機大学 旧工学部 建築学科 阿久井喜孝研究室 久保田要さん

現代で鉄筋コンクリート造りの高層ビルは珍しいものではありません。
それでも軍艦島から学び取れることはあると、調査を行った仲間とともに、これまでの調査資料を後世へ残す作業も始めています。

久保田要さん:
「(軍艦島の調査資料からは)人々の都市の創り方を学ぶことができる」
「私たちの基礎研究(調査)が新鮮に感じる人もいるはず。資料をデジタルデータ化したので誰でも検索できるように、次の世代の人が使えるようにしたい」

久保田要さん:
「閉山して50年、風化は進み、さらに50年たったころに軍艦島は消えているかもしれない」
「しかし消えゆくなかで本質が見えてくる。風化していく中で当時の建築構造もわかるし、そのなかに当時の人々の知恵と工夫が現れる。未来の建築士たちが、それをどう読み取るか。自分のものさしで建築の創造ができるようになるために私たちの基礎研究を生かしていってもらえれば」

提供:久保田要さん

久保田さんとともに調査を行った阿久井喜孝教授は2024年1月に亡くなりました。
6月には偲ぶ会が行われ、研究室の卒業生など120人余りが集いました。このうちの半分近くが軍艦島調査に携わったそうです。