敬老の日にちなんで元気な高齢者をご紹介しています。
今回は91歳の「能面」制作者です。

ひと彫り、ひと彫り…魂を吹き込むように形作られていく能面。

甲府市に住む、山口徹さん。91歳です。

若い頃から、中心街で焼き鳥店を経営していましたが、60歳を前に「包丁」を「彫刻刀」に持ち替え、趣味で能面づくりを始めました。


山口徹さん:
何かやらなければ、認知症防止のために。

能面一つの制作期間はおよそ2か月半。

これまでに作った能面は、200面以上にのぼります。

能面には基本の「型」があるといいます。

山口徹さん:
能面は、創作的なものではないんです。室町時代からずっと継承されてきたもので、『写しの芸術』と言うんです。これは世界で珍しいです。

設計図に従って1つの角材を彫り進めていきます。

実際にやってみると型どおりに作るには繊細な力加減が求められることが分かりました。
山口徹さん:
こっちは、ちょっと力はあんまり入れなくて、ちょっとずつ。やってみてください。
西垣友香アナウンサーも言われてやってみるのですが・・・

山口徹さん:上手じゃないですか。山口家の二代目に!
西垣アナウンサー:
本当に難しい。ちょっと彫っただけで木の表情が全く変わると言いますか、些細な彫り方で面って変わってくるんだなと実感しました。

西垣アナウンサー:私が彫ったところ、どうでした?
山口徹さん:なかなか上手。…教え方が上手いのかな?(笑)
