円安の影響で、語学や文化を学ぶ海外留学の費用が高騰し、山梨学院大学ではこの夏、一部取りやめになる事態となりました。



9月7日に東京外国為替市場で一時1ドル=144円台をつけ、24年ぶりの円安水準を更新しました。

止まらない円安の影響は、大学にも。

山梨学院大学は、8月、アメリカ、ベトナム、オーストラリアへそれぞれ2週間の短期留学を企画しました。


それぞれ10人ずつ合わせて30人を募集しましたが、定員に達しなかったため実施はオーストラリアだけとなりました。

希望者が集まらなかった理由は、航空券や生活費といった費用が高騰したことです。



山梨学院大学国際交流センター 熊谷直樹 次長:
円安や物価高で(費用が)高くなってしまうのは、学生にとって残念。不幸なこと。


オーストラリア留学では、当初予定していた費用は30万円でしたが、円安が進み予定の倍近い55万円に増えました。


大学には、費用を最大32万円支援する制度がありますが…



熊谷 次長:
支援金を当てたとしても学生の負担金額が20万円を超えてしまう状況になり、親御さんの負担が大きくなり、学生は行きたかったけど辞退した。

短期留学は、2020年にできた新たなプログラムですが、去年まで2年連続新型コロナの影響で中止に。

今年2月に初めてハワイへの留学が実施できたばかりでした。



熊谷 次長:
世界を見る、本物を体感することを海外に渡航することで、実現してもらいたいが、コロナじゃない理由でブレーキがかかってしまうのではと懸念している。

止まらない円安。

学生の学びの場にもその影響は広がっています。