最先端の教育現場を取材しました。

リモート授業などでICT技術が取り入れられている中、山梨県甲府市にある私立の駿台甲府小学校で近未来の授業が行われました。

その狙いは?

西垣友香アナウンサー:
最先端の授業。みなさんメガネのようなものをかけているのですが…一体どんな授業なのでしょうか?


児童がかけているのは ”スマートグラス”
映像と音声機能が付いたメガネ型の情報端末です。


右側にカメラが取り付けられていて映像を配信。左側のレンズでは目の前の現実世界に受信した映像を重ねて見ることが出来ます。


7月13日、駿台甲府小学校でスマートグラスを活用した授業が行われました。
NTTドコモやエプソンが協力し、山梨県内の小学校では初めての取り組みです。


駿台甲府小学校 山下潤主幹教諭:
4人で協力して謎を解いてください。


授業ではスマートグラスをかけたペアが校内に隠されたQRコードを見つけ出します。


スマートグラスをかけた児童:
あったあった! 見えた? 見える? 見えた?


一方、離れた教室にいるペアがタブレットに配信されたQRコードの映像を読み取ると、謎解き問題が出現。
謎を解くと次のQRコードの場所が分かり、スマートグラスのペアに指示していきます。


教室にいるタブレットを手にした児童:
もうちょっと左! 行き過ぎ! OK!撮れたよ。
丸はいくつあるか…4だ!一階のシマウマに行ってください。

スマートグラスをかけた児童:
OK!サンキュー!

移動したり体を動かしたりしながら離れた場所の人と情報をやり取りできるのがスマートグラスの特徴です。


体験した児童の一人:
思っていたより難しかった。相手とのチームプレーが大切なんだなと感じました。


体験した女子児童:
他の人がその場にいるような感覚で楽しめたので良かった。


体験した男子児童:
あんな軽いスマートグラスで出来たので良いと思います。


スマートグラスを開発したセイコーエプソン 鎌倉和也さん:
画が飛び出てくるとか今あるものに情報を付加できるのでそういったところで面白さをアップさせるツールだと思っています。


スマートグラスを通したコミュニケーションを体感することで子どもたちには未来が「見えて」きたようです。

スマートグラス授業を体験した男子児童:
やってみても楽しかったので、日常的に使っていきたいです。


スマートグラス授業を体験した女子児童:
農業でご年配の方が外に出られないときに、若い人たちがスマートグラスをかけてその場の状況をご年配の方に伝えて若い方に教えてあげるということができると思う。


スマートグラスは設備の点検などの業界ですでに導入。

農業でも活用しようと、県内ではAIと組み合わせてブドウ栽培における熟練の農家の技術を再現する実証実験が行われています。


様々な可能性が見えるスマートグラス。


駿台甲府小では1台購入していてどのように活用するのかを考えることも含めて子どもたちの「学び」になると捉えています。


駿台甲府小学校 山下潤主幹教諭:
こういうものを目にする体験することで、自分だったらこうしたいという考えが生まれて、アイデアを子どもたちが出して実現できる。
きょうをきっかけに子どもたちとどんな場面で使えるか一緒に考えていきたいと思っています。