山形県東根市では29日、市のシンボル・大ケヤキに飾り付けられる横綱をつくるための「こも編み作業」が行われました。世代を超え、伝統が受け継がれています。
地域の人たちが作っているのは、稲わらを編み込んでいく「こも」と呼ばれるもの。

長さ20メートルもある専用の台でひとつひとつ手作業で編み込まれています。
大けやき横綱づくり実行委員会・清野敬信さん「大ケヤキにふさわしい横綱を締めましょうと地域づくりをしていこうとスタートした」

樹齢1500年を超える東根市の大ケヤキは、高さが28メートル、根の周りが24メートルと日本一の大きさを誇り、国の特別天然記念物にも指定されています。

毎年4月には、大けやきの前に全長18メートルの巨大な横綱を取り付けています。

参加した人「わらは1束2束と数えるのだがこれが80束あると間に合う」

稲わらは、地元の小学5年生が育てたもの。

これには、健やかな成長を願い、伝統をつないでほしいという地元の人たちの思いがあります。
保護者「伝統の行事なので今後もつないでいくものだと思うので、子どもにも経験してもらって楽しんでもらいたい」
今年で29回目の横綱づくり。なかにはこんな人も。
清野敬介さん(38)「小学校5年生のとき参加して今回は手伝う側として参加した」

清野敬介さん。
今回は父・敬信さんと親子で初めての参加です。

小学5年生の娘が稲を育てたため、3世代で横綱づくりに関わることに。
清野敬介さん(38)「みんなの力がないとできないことだと。横綱が大ケヤキに飾られるのが非常に楽しみにしている」
世代を超えてつながる地域の伝統。
2月25日には、大ケヤキがそびえる東根小学校で児童たちと一緒にこもを組み合わせ、横綱を完成させるということです。

大けやき横綱づくり実行委員会・鈴木祥司会長「大ケヤキのように子どもたちが大きく成長してもらえれば大変いいと思っている」