1月6日、山形県遊佐町では、ユネスコの無形文化遺産に登録されている新春行事、アマハゲが行われました。

伝統がつながれる地域の正月にカメラが密着しました。

ワラのミノに赤い面で家々を訪問正月の伝統行事「アマハゲ」


「あけましておめでとうございます」

玄関に向かって挨拶する家族。

緊張した表情で見上げる男の子の元に影が迫ります。

別の家では、「いやだいやだ」という子どもも。

手をつかまれた留学生は…

ロシアからの留学生
「とても迫力があります」

地域の人
「アマハゲくるの楽しみで朝から待っていた」

「神様ですから、ごちそうとお酒を用意して待っていたんです。ハイ、神様」

お神酒がアマハゲに渡されました。

アマハゲは、山形県遊佐町吹浦で行われている正月の伝統行事です。

女鹿(めが)、滝ノ浦(たきのうら)、そして鳥崎(とりざき)の3つの地区に伝わっていて、姿、形も様々。

2018年には、「アマハゲ」を含む「来訪神(らいほうしん):仮面・仮装の神々」としてユネスコの無形文化遺産にも登録されています。

鳥崎アマハゲ保存会・高橋敏夫会長
「『アマハゲかぶると一人前になるんだよ』と言われて育ちました」

鳥崎アマハゲ保存会の高橋敏夫会長です。

地区にとって、アマハゲは季節を分ける、一つの節目のようなものなんだそうです。

鳥崎アマハゲ保存会・高橋敏夫会長
「この行事が終わると山仕事に入ります。ここはこの通り漁師半分、農業・林業そんなところですから」

1月6日、日もとっぷりと暮れた頃、神社でアマハゲの準備が始まります。

今年、アマハゲになるのは4人。ワラで編んだケンダンと呼ばれるミノを男衆3人がかりで着せます。

高橋哲平さん
(Q重そうにみえますけど)
「動き辛いですけど重さはそんなに感じないです。足元もこの通り下駄なんで。足元も見えないですから転んだら起き上がれません、一人では」


一方、こちらの男性は・・・

菅原大智さん
「緊張です。緊張しています」