安易な逮捕は「逮捕・監禁罪」に問われることも!?

今回取り上げた事件では、適切に行われたとみられる私人逮捕。これは認められた権利ですが、要件を満たさない安易な逮捕や行き過ぎた行為は、逆に逮捕をした側が罪に問われる危険性があります。特に注意すべきなのが「逮捕・監禁罪」です。

刑法 第220条(逮捕及び監禁)・・・不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、三月以上七年以下の懲役に処する。

正義感からの行動であっても、以下のようなケースでは私人逮捕が「不法な逮捕」とみなされ、重大な犯罪の加害者になってしまう恐れがあるので注意が必要です。

○現行犯ではないのに逮捕した場合・・・「あの人が盗んだに違いない」という推測や、後日になってから「この前の犯人だ」と取り押さえる行為は、現行犯の要件(第212条)を満たさず、不法な逮捕(逮捕罪)となる可能性があります。

○警察への引き渡しを怠った場合・・・捕まえた後に「直ちに」警察(第214条)へ引き渡さず、自分たちで長時間問い詰めたり、別の場所に連れ込んだりすると、監禁罪に発展する恐れがあります。

○過剰な暴力を振るった場合・・・取り押さえる際に必要以上の暴行を加えて犯人にケガをさせると、「暴行罪」や「傷害罪」に問われる可能性があります。