山形県酒田市の本間美術館では色彩豊かな版画の展示会が開かれています。

暗い森を歩く旅人。
物欲しげに木の上を見つめる動物の姿。
昭和初期に活躍した画家、瑛九(えいきゅう)の作品です。

本間美術館
田中章夫 館長
「日本のアヴァンギャルドの中では岡本太郎と並んでもおかしくない重要な作家」

瑛九は、当時の日本では珍しいリトグラフという技法などを用いて版画や絵画などを制作しました。
酒田市の本間美術館ではいま、晩年の瑛九の作品、53点が展示されています。

来場者
「あざやかな色を使いつつも暗めの雰囲気が出ているのが印象に残りました」

こちらの「蟻のあしあと」という作品は、多彩な色遣いと線の太さや細さを織り交ぜ、身近にある感動を表現しているということです。

本間美術館
田中章夫 館長
「生身の真実をそのまま素直に表現してますので、絵の前に立って自分の心を素直にしてご覧いただくと、色んな自分の心に入ってくるイメージが絵から伝わってくるのではないか」

展示会、「瑛九 永遠の旅人」はあす(11日)まで酒田市の本間美術館で開催されています。