■2つのタイプがある

「面タイプ」と呼ぶ地上絵は、面で構成されていて、山肌などにあり、人間や家畜などが描かれている。大きさは2メートル程度のものも。この絵はナスカ台地を走る小道などから観察することができるという。こうしたことから、少人数のグループが制作し、主に道しるべや目印などの役割を果たしていたのではないか。

もうひとつ「線タイプ」と呼ぶ巨大な地上絵。平野部に描かれていて、大きさは5メートル程度からさらに大きなものが多数ある。主に野生動物が描かれているほか、道具や人・動物の首らしきものを持っている絵も。山形大学は、線タイプの巨大な地上絵はおそらく共同体レベルで儀式的な活動のために制作・使用されたと考えられるとした。

いずれもナスカ社会の文化的要素をさぐるために重要な発見だとしている。

山形大学は、AIの性能を向上させることでさらに多くの地上絵の発見につながるとしている。

現地調査の結果、100本以上の小道に沿って1000点以上の面タイプの地上絵が分布していると推定されるとしていて、今後も新たな地上絵の発見と、その絵が示すナスカ社会の文化的情報の分析・解読に取り組むとしている。

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