来年には65歳以上の5人に1人がなると予想されている「認知症」。

認知症を理解して共に生きる「共生社会」を実現しようと、認知症について考えるセミナーがきのう山形市で行われました。

「認知症は決して恥ずかしい病気ではありません。誰でもなりえるただの病気です」

認知症について考えるセミナーに講師として招かれたのは、仙台市出身の丹野智文(ともふみ)さんです。

丹野さんは、宮城県の自動車販売会社で営業を担当していた39歳のときに若年性アルツハイマー型認知症と診断されました。

現在、県内で上映中の認知症となった男性を描いた映画「オレンジ・ランプ」のモデルとなった男性です。

丹野さんは現在も会社に所属しながら、認知症と共に生きる共生社会を実現しようと、全国各地で活動を行っています。

講師 丹野智文さん「できることを奪わないでください。そして時間はかかるかもしれませんが待ってあげてください。私は認知症になっても周りの環境さえよければ笑顔で楽しく過ごせることを知りました」

講演会には、300人を超える人が訪れ認知症について理解を深めていました。

訪れた人「でも誰でもなりますね。いつかはね、きっとね。だからと思ってきょう来てみた。なんとなく安心しました。もういつなってもいいような感じ」

訪れた人「できることを奪わないことが一番響いた。辛く当たれば相手も不安になることが当事者の丹野さんの言葉できちんと確認できたのですごく助かりました」

誰にでもなりえる病気の認知症。

講演を聞いた人は共生社会実現に向けて理解を深めている様子でした。