蔵王のシンボルでもある樹氷。こちらは樹氷の元となる木アオモリトドマツです。

2013年ごろから、虫による食害などで今はそのほとんどが枯れています。こうした中、アオモリトドマツの苗木を育てて植樹しようときょう、種まき作業が行われました。

この活動は、県や山形市、蔵王周辺の観光関係団体などが作った「樹氷復活県民会議」が去年から取り組んでいるものです。


きょうは、県や観光団体などからおよそ20人が集まり、蔵王山頂から440メートルほど低い、標高およそ1400メートルの圃場で種まきをしました。


こちらがアオモリトドマツの種。


去年は、800個の種を植えましたが、実際に発芽したのは、3割にも満たない数でした。


この厳しい数に、今年は、少しでも多くの発芽を目指し去年の3倍となる2400個の種をまきました。芽が出た後、20センチ程度に成長してから、山頂付近に植樹するということです。


松浦亜実 記者「こちらが植樹に必要な20センチまで育ったアオモリトドマツです。種をまいてからこの大きさになるまで8年もかかりました」

さらに、樹氷ができる大きさになるまでは50年もかかるそうです。


先の長い地道な作業です。

参加した人「未来の山形の宝を自分が作るという、すごいことに携われたなという気持ちです」

参加した人「何十年後こうなるだろうと、妄想が最近好きでね。どういう風になっていくかはわからないけれど、よくなるだろうなという妄想をしながら、作業しています!」


樹氷復活県民会議ワーキングチーム 石山栄一 チームリーダー「息の長い取り組みになるということですので、県民の皆様にも現状を知っていただき、一日でも早く県民の宝であります樹氷を復活していければと思います」


来月は、地元の小学生や高校生などが植樹作業を行う予定で、今後も地域一体となっての樹氷再生活動が続きます。