住民の帰還に向け、避難指示解除を目指す「特定帰還居住区域」について、福島県大熊町では、対象となる地域を拡大させる新たな計画案が承認されました。

帰還困難区域内の復興拠点から外れた地域について、国は「特定帰還居住区域」を設定し、希望する世帯に限定して、除染や住宅の解体を進める方針です。この方針に基づき、大熊町では去年から、大熊インターチェンジ付近で整備が進んできました。

こうした中、町は18日、区域の対象を広げる計画を議会に示し、全会一致で承認されました。新たに追加されるのは9つの地区で、富岡町に隣接した海沿いの地域も含まれています。

吉田町長は、その意義について、次のように話しました。

大熊町・吉田淳町長「遅れての解除になるが相乗効果が期待できる。両方から(避難指示解除に向けた作業を)やっていき、繋がる部分もあるので期待している」

吉田町長

町は計画案を県に提出し、国の承認が得られれば、追加された区域でも来年度から除染などが進められる見通しです。